禁断の恋だって分かっていても好き。

禁断の恋だって分かっていても好き。 /動き出す恋

ゴーン ゴーン



遠くで除夜の鐘がなっている。



『あけましておめでとう。』



「あけましておめでとう。」



親もいなければ、親戚もいない私たちは、家でのんびりと正月を過ごす。



年末はお兄ちゃんと過ごす時間が長くって、とても嬉しい。
と、同時に苦しくなる。



『お兄ちゃん、そば食べる?』



「うん、いる。」



『じゃあ、作るか。』



よっこらしょ、と掘りごたつから出て寒いキッチンに向かう。



「亜美は食べないの?」



『うん、おなかいっぱい。』



出汁は既に作ってあったから、麺を茹でて、テレビを見てるお兄ちゃんの前に年越しそばを置く。



「お〜ありがとう。ね、亜美?」



『ん、何?七味??』



「んーん。俺もお腹いっぱいだからはんぶんこしよう?」



こんなことされたらもっと惚れちゃうじゃん。



黙り込んだ私を不審に思ったのか、お兄ちゃんは顔を覗きこんできた。

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