七色セツナ。1【完】

第9章 笑えない理由(ワケ) /side 真季乃







side 真季乃



ヤバい。


かなりヤバい。


「花凛。

私、喉渇いちゃった。

何か飲み物、買って来てくれない?」


「あ、う、うん。

みんなの分も買ってくるね?

お詫びとして……」


花凛がレジの方へ向かうと
無意識に、ため息が出た。


渡辺を前にしたコタだって、
普段は決して見せない
殺気を放っていたけど……

まだ、あの場にいたのが
コタだったのは、救いだったかも知れない。


その目に怒りは見えるけど、まだ理性を保っている。


恭弥は
普段のちゃらけた感が、まるでない。


二重人格者かって思うほど。


ジギルとハイドのような違いで、
周りの空気さえ変えてしまうほどの、
冷気を放っている。


朱羽は……


これが、本来の朱羽なの?


この目に捉えられたら、
逃げ出すことを、諦めざるを得ない威力。


全身の毛を逆立て、狩りをする獣だ。


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