七色セツナ。1【完】




煉瓦道を歩くと
船着場の手前に柵があり、海を見渡せる。


「恭弥、大丈夫かな?」


「ああ。

あいつはウルセーから、あの位で丁度いい。」


気持ちのいい海風が吹いていく。


もうすぐ夏を告げる、温かい風が。


「・・・花凛。

この間、俺が送って行った時……」


花凛が、視線を逸らした。


「駅に、男が来ていたな?

・・・あれは……オマエの男か?」


沈黙が訪れる。


聞いたのは朱羽なのに、その朱羽の瞳が揺らいでいる。


「・・・だった。」


「・・・だった?」


「確かに、付き合ってた。

・・・けど...」


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