七色セツナ。2【完】

第11章 夏休み、突入 /side 恭弥







side 恭弥



「お一人ですか?」


S駅に着いて駅舎を出ると、
真夏の日差しが目に入り、
思わずグラついた。


午後2時。


一日で、一番暑い時間帯だ。


約束まで、あと20分。


どこに居ようかと、キョロキョロしていると、
声を掛けられた。


声のした方を見ると、
このクソ暑いのに化粧バッチシ。


口紅真っ赤。


一言で言えば、ケバい女が立っていた。


俺に声を掛けた事は、分かっているが
ここは、シカトしておこう。


外のベンチは、直射日光が当たる所しかない。


駅舎の中のベンチに座るか。


駅舎に戻ろうと一歩踏み出すと、
腕をガッチリ掴まれた。


振り向けばケバい女が、
俺の腕を掴んでニコニコしている。


「なに?」


俺は、なるべく感情のない声を出して聞いた。


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