七色セツナ。2【完】

第11章 夏休み、突入 /かき氷と時代劇





カランカラーン



扉を開けると、クーラーの涼しい風に纏われた。


ボックス席が3つと、小さなカウンター。


小ぢんまりとした、
昔ながらのレトロな雰囲気漂う
喫茶店には、他に客がいなかった。


「へえ、悪くないね」


恭弥は、気に入ったようだ。


奥から、初老の店主が出て来る。


「花凛ちゃん、何にする?」


「うーん。

イチゴ練乳か、レモンで悩むよね?」


「イチゴ練乳と、レモン!」


恭弥は、さっさと注文し、
店の一番奥の、4人掛けテーブルに向かう。


「花凛ちゃん、奥ね。」


てっきり、その向かいに座るのかと思ったら、
恭弥は花凛の横に座った。


「え?そっちじゃないの?」


「ソファが、いいでしょ?

そっち、椅子だし」


「じゃあ、私が椅子に……」


「いいの、ここで。」


奥に座った事で、逃げられなくなった。


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