七色セツナ。2【完】

第11章 夏休み、突入 /ベンチの男




他の駅と比べて小さなS駅でも、簡素なロータリーがある。


その一角に、人だかりが出来ていた。


「なんだろ?」


自分のいる方と反対側なので、目線だけ送る。


女の子達が、いっぱいだ。


「花凛ちゃん!」


ロータリーの真ん中くらいで、
手を振っている女の子。


「あ、翔子!」


中学の時、一緒の部活で
花凛を慕ってくれている同級生だ。


「久しぶりだねえ。

制服ってことは、学校だった?」


翔子は、H市の学校に行っている。


「委員会で、午前中だけ。

それより、あそこの人だかりなんだけど」


「ああ、なんか女の子が凄いね?」


「ベンチに座っている人が、超かっこいいの。

しかも、ベンチの裏に単車があって」


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