世界はキミのもの《完》

第17話 再会



 君は光だった。

 目が眩むほどの眩しい光。





 第17話『再








 これは現実なのか夢なのか分からない。

 事実なのか、妄想なのか。

 唯一分かるのは、誰かがずっと私の手を握っていてくれているということ。




「だ…れ…?」


 声に出すつもりはなかったのにそれは思いっきり声に出ていて、自分の鼓膜を揺らした。

 シンと静まり返ったこの空間にはそんな小さな呟きですらとても異質に感じられる。


 そのせいで虚ろだった意識が一気に覚醒した。


 目を覚ました状態のまま辺りを見渡すけど、部屋には誰もいない。

 布団から左手を出してじっと見つめる。


 勘違い、だったんだろうか。

 確かに誰かが手を握ってくれていた感触があるのに。


「……」


 そもそも私、何で眠ってたんだっけ?

 障子の隙間から日が差し込む。もう太陽は随分高く昇っているようだ。

 早く起きなきゃ。

 でもあれ、何だかすごく体が重い。


 力の入りにくい体に鞭打ってなんとか上半身を起こし、さっきよりも広い視野で周りを見渡す。

 でも見えるものはたいして変わらなくて、目を伏せる。


 喉が渇いた。

 水が飲みたい。


「あの、誰かいませんか?」


 返事はない。


 誰もいないんだろうか。

 というかまず最初にここはどこ?神狼の里?鬼熊の里?それとももっと別の……。




 ……あの世?

 いやいやまさかさすがにそれは現実味がなさすぎというか。人でならざる琉狼達を前に現実味もなにもないんだけど。

 とりあえずどうしよう。

 大人しくしてたほうがいいのかな。でも喉渇いたしお腹も減ってるし。

 それに部屋から出ればここがどこなのか分かるはず。



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