やっぱり、キライ!【完結】

episode:5 /近づく乙女の日


「で、告白はしないの?」


目の前で我が子を愛おしそうにだっこしながら恵理香さんは口を開く。


「…いや、告白は…」


ついこの前、年が明けたと思ったらもう1月の終わり頃。


今日は仕事が休みで産休に入ってる恵理香さんの家に遊びに来た。


「やっと、千尋ちゃんに春が来たのよ?素直になりなさいよー」


恵理香さんは呆れる。


呆れられたって仕方ない。



「無理に決まってるじゃないですか…」


「何で」


「……高校3年生の時に思いっきり振られてるんです私」


私は小さく言った。

高校時代の親友のさおり以外に恭介に振られた話を言ったのはこれが初めて。


「え、千尋ちゃん高校の時好きだったの?前に大嫌いって言ってたじゃない」


驚く恵理香さんに苦笑いを浮かべる。


「ラブレターをビリビリに破られたので……一気に大嫌いになりまして」


「また好きになった、と?」


チラッと私を見る恵理香さん。


私は小さく頷く。



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