やっぱり、キライ!【完結】




「じゃあ、ガトーショコラ作って」


「え、」


もちろん、ガトーショコラを作るつもりだったけど。


「高校時代、約束したろ?また作ってって」


平然とした顔で言う恭介に私の鼓動は高鳴る。



…期待、してもいいのかな。


「約束だからな」


「う、うん」


恭介は、私が好きということを期待してもいいだろうか。


仕事に行く恭介を見送り、私はその場に座り込み1人で頭を悩ませる。



「…だめ、自惚れちゃ」


これじゃあ、あの日と一緒。


もしかしたら、恭介は人として私を好きだと言ったのかも知れない。


ガトーショコラだって、私がそれしか作れないと思っているのかも知れない。



…じゃあ、キスは?


「人違い、とか…」


ならなんで、あのあと好きって…


「あー、もう!わけわかんない」


結局、全てがローテーションして何も考えられなくなる。


簡単に言えば、恭介に聞けばいいだけの話。


「私の馬鹿…」


"悪いけど…"


あの日の傷ついた自分から抜け出さないといけないのはわかっている。


0
  • しおりをはさむ
  • 756
  • 1816
/ 329ページ
このページを編集する