心惹かれる甘い誘惑【完結】






「俺、想像できないんだよ。
間宮みたいに最愛の人を見つけて、家族になって幸せを創っていくっていうのが」



「…」


「けど、沙菜は容易に想像できるだろ?あの子はそういうのを求めてる子じゃん」



俺と"そういう"仲の子たちはそんなことを求めない。


それが一番楽だから。



「だから、沙菜には幸せになってほしいんだよ」



きっと、俺はこの先も今と変わらず誰かを本気で好きになるなんてことはないと思う。



『それじゃあ、いつまで経っても慧は幸せになれないじゃん』



『お前は残酷だな───自分自身に…』



こういう時、思い浮かぶのは高校時代の親友の言葉。



「俺ってさ、残酷なんだって」



「かもな、」



それより…これから沙菜にどんな顔して会えばいいんだろう。




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