心惹かれる甘い誘惑【完結】

心惹かれる甘い誘惑 /新たな一歩に騒ぎ出す心








「え、沙菜ちゃん…今の本当?」



お父さんの誕生日の日。


久しぶりに実家に帰ってきて、お母さんと一緒にプレゼントをあげれば嬉し泣きしだしたお父さん。


だけど、そんな涙もピタリと止まる。



「うん、本当。
私、帰ってくるね。また3人で一緒に暮らそう」



私はにっこり笑ってお父さんを見る。



「慎之介君、よかったわね。最後に素敵なプレゼント貰えて」



お母さんはくすくすと笑ってお父さんの肩に手を置いた。



「沙菜ちゃん、ありがとう」



そう言ってお父さんは嬉しそうに笑ってまた泣き出す。



そんな姿をお母さんと笑いながら見る。


これが、ずっと思い描いていた家庭。



──だから、いいの。



「そんなすぐ決めちゃって良かったの?」




洗い物を手伝っているとお母さんは不意にそんなことを言ってきた。





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