心惹かれる甘い誘惑【完結】

心惹かれる甘い誘惑 /甘い誘惑に身を委ねて、








「は?実家で暮らす?」


家のドアに身体を預けて樋口さんは私を見る。



「…はい」


敢えて樋口さんと目を合わさずに言う。



「なんで?」



なんでって…。


それをあなたが言いますか?


元々は樋口さんが原因なんですけど…。



「2月の初めにお母さんに提案されて最初は迷ったんですけど樋口さんを諦めるなら実家で暮らした方がもう会うこと無いからいいかなって思って…」



あの時は本当にこんなことになるなんて思ってもみなかった。


だって、絶対樋口さんが好きになってくれないって思ってたんだもん。



「俺、沙菜が居ないと無理なんだけど」



耳に残るその言葉。


こんなこと言ってくるなんて樋口さんと私両想いなんだよね。


…だんだん実感が湧いてきて嬉しくなる。




「こっちは真剣な話してるって言うのに何ニヤけてんだ」



そう言って樋口さんは私の頬をムニッと引っ張る。






0
  • しおりをはさむ
  • 1077
  • 1833
/ 567ページ
このページを編集する