心惹かれる甘い誘惑【完結】

▼after story /How do I accept that fact?







仕事からやっと解放されて、家に着くと玄関先で娘の沙菜ちゃんが少し大きめのバッグを持ち靴を履いているところに遭遇した。



「あ、お父さんお帰りなさい」



にっこり笑って言う沙菜ちゃんに一気に疲れが吹っ飛んだと言っても過言ではない。


血の繋がりがなくたって"家族"だって胸を張って言える。



数年間の気まずい感じを作ってしまったのは僕のせいでもあったということを知った時どれほど後悔したことか。



「…た、ただいま」



沙菜ちゃんがこの家に帰って来て少し。

未だに"いってきます"や"ただいま"なんかを言うのは照れくさくて仕方がない。



「沙菜ちゃん今日もお泊まり?」


靴を履いて立ち上がった沙菜ちゃんと入れ替わるように僕は革靴を脱ぐ。




「あー…うん、日曜日の夕方には帰ると思うから。じゃあ、行ってきます」



「はい、いってらっしゃい」




僕は手を振って出掛けて行く沙菜ちゃんを見送った。




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