心惹かれる甘い誘惑【完結】

心惹かれる甘い誘惑 /"何か"が崩れ落ちる時







side樋口慧




──ひとつだけ、引っかかることがあったりする。




「日曜さー、千尋ちゃんとこの前昼飯食った店に行ったんだって?」




また仕事が始まる月曜日。

俺は朝から間宮の所へ行ってニヤニヤと笑う。



千尋ちゃんというのは間宮の奥さんで彼女の名前を出すときは大抵間宮をからかうときが多い。



「いつもは愛妻弁当のお前がわざわざそれを断ってまで俺と飯食いに行くなんて裏があると思ったんだよ。それがまさかの下見って」



ペラペラと間宮の耳元でいつものようにからかっていれば、



「お前のお気に入り…三浦さんだっけ?彼女慌てて店出て行ったけど何で?」



俺がこんなにからかえるのは沙菜が会ったことを話したからだとわかったらしく敢えてそこには文句を言わない間宮。



その代わりに余計な質問をしてくる。



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