女子高生自伝㊤〔完〕

「…クソッ…」


雪成は拳を作ったまま、それをギュッと握りしめ静かに降ろした。


「ほら…試合あるんだろ?仁奈みたいな馬鹿と遊んでないで練習行け行けぇー」


仁奈はちゃかすように、ふざけてそう言った。


「そーゆう言い方やめろよ。仁奈は別にそんなんじゃねーよ」


そう言うと雪成は部活へとむかった。



雪成。


こいつはマジいい奴。


雪成だけは仁奈を誰よりも心配してくれた。


仁奈を変な目で見てる奴ばかりいる中、


雪成だけは、仁奈を仁奈として接してくれた。


そんな雪成を好きにならない理由がなかった。

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