女子高生自伝㊤〔完〕

そして地獄だった監禁生活も今日の受験を残したあと一日となった。




今日も朝から鎌田と模擬テストをした。



「仁奈さん。よく頑張りました。きっと大丈夫です」



鎌田はそう言って何かを差し出した。



それは“合格祈願”のお守りだった。




朝ごはんの時間になるとなぜかテーブルには朝なのにカツが盛り付けられていた。




「今日は受験に“勝つ”だからね」



珍しく家事をしないババーが朝から手の込んだ料理を用意してくれていた。




「仁奈、車暖めてあるから用意したら出てきなさい」



親父が玄関から叫んだ。




仁奈が逃げないようにと今日は親父がわざわざ会社を休んでまで車の送迎をしてくれるらしい。







仁奈は


受験本番“白紙答案提出”で全てを裏切るつもりだった。








だが



今の仁奈にはとてもできそうもなく



やっぱりそれはやめておこうと思った。





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