I LOVE YOU【完】

第1章 /パシリ開始





「…、」

「…、」



今あたしは鳴海裕哉の目の前に立っている。無言で立っている。じっと上から鳴海裕哉を見下ろしている。


あたしが今いる所は、狭い第五倉庫の中。



「…、」



ちなみに金田もいる。つまり鳴海と金田の3人でいる。




どうしてこんな狭い場所に3人も人がいるのかというと。



その理由は、数十分前に遡ることになる。




―――――朝。



パシリ生活が始まったその日。だけど特にまだ何も頼まれていないあたしはラッキーなんて思ってた。


パシリっていってもそんなにやることないんじゃんって勝手に思ってた。なんだよ、楽じゃんって。大夢が心配する程じゃないじゃんって。

楽観的に捉えていた。


だからなのかおわびにパシリをするなんて意識はすっかり飛んでいってた。



…あのメールが来るまでは。




―――――昼休み。



大夢と屋上でも行ってお昼を食べようと思ってたあたしを止めたのは一通のメールだった。



ウ゛ーウ゛ーと鈍い音とたてた携帯を手に取り、何だろうと思いながら画面に目をやる。



「…、」



途端に言葉を失った。




<クリームパンとカレーパン買ってこい>




ついに来たのだ。初めての命令が。



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