下田君に振り回される。【完】




「宮田どうした?」



東さんを置き去りにしてあたしの前までやって来た牛丸君。あたしの隣の人の席にまた勝手に座って首を傾げている。



「さっきから俺のこと見てなかった?」

「えっ、」

「視線感じるなと思ったら宮田だったんだな」

「ああああ…いや、えっと、やっぱり、牛丸君と東さんはお似合いだなって思って…」

「え?そんなこと思って見てたの?」

「…け、けど、本当はノートを返しに行くタイミングを探してたんだよ」



おずおずと「KOTEN!」ノートを牛丸君に差し出す。片手でそれを受け取った牛丸君の目がノートからあたしへと移された。



「別に普通に返しにくりゃよかったのに」

「邪魔しちゃ悪いかなって思ったり…」

「なんでだよ。別に俺宮田のこと邪魔なんて思わないのに」



いや、牛丸君はそう思っても東さんに悪い気がしたんだよ。


チラリと東さんの様子を確認するも、彼女はもう他の子とおしゃべりをしていた。やっぱりどの角度から見ても東さんは美しかった。




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