下田君に振り回される。【完】

▽2 /関らないで






それからあたしと下田君は互いに口を開くことはせず、勉強を始めた。何も考えず無心でやった。ただ目の前にある問題だけに集中した。



分からない問題があったけど、下田君の邪魔をするわけにはいかないと思って自力で解いた。


文字を綴る音と、問題集を捲る音と。図書室に相応しい音が響く空間でいつもより真面目に取り組めた。



でも、それを遮る声が突如耳に届いてきたのだ。足音がやけに近くで聞こえ、ふと顔を上げると数人の男子生徒の姿。




どこかで見たことあるような気がするのは、おそらく同じ学年だからなのかもしれない。その生徒たちは下田君の後ろに立ち、妙に顔をニヤつかせていて。



なんだか嫌な予感がした。






「下田君じゃん?こんなとこで何してんの?」

「あれ?もしかして勉強してるんですか?」

「うわー何今更真面目ぶってんの?」





あたしは持っていたシャープペンを落としそうになった。



な、何この人たち…。







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