下田君に振り回される。【完】




上履きをまだ片方しか履いていなかったあたしは、とりあえずもう片方の足も上履きに突っ込む。そんなあたしの横で牛丸君は下駄箱から上履きを取り出して床に置いた。




「宮田、コイツに近付くな」

「え?」

「触るとバカが移るぞ」


「おいおい、宮田さんは元々バカだから。俺に触ろうが感染しねぇよ」

「そうだよ、あたしバカだから大丈夫だよ牛丸君」

「…、」





牛丸君はなんとも言えない顔をしてあたしを見ていた。











テスト2日目。今日は古典から始まる。あーちゃんとまだ仲直りをしていないあたしはひとりポツンと勉強をしている。



古典はわりと好きな方だ。先生は好きじゃないけど内容自体はそんなに嫌いじゃない。だからこれは赤点を取ることはないはず。…はず。





「宮田さん、」




と。出席番号順で座るため今日は教卓の前の席じゃないあたしの元に珍しい人がやって来た。ちなみに後ろから3番目の席。




高くて綺麗な声。それはあーちゃんではなく、もちろん牛丸君や戎君ではなく。






「、…東さん…?」









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