下田君に振り回される。【完】

▽1 /そこで出会う




下田君が教室棟にやって来てから数時間後。








「宮田、牛丸。お前ら今から花壇の草むしりしてこい」




帰りのHRも終わって、いざ帰るというときに大ちゃん(担任)に呼ばれた。


大人しく牛丸君と教卓の前に並べば、唐突にそう言われたのである。




鞄を肩にかけ、帰る気満々だったあたしは大ちゃんの言葉に唖然とした。




「…え?何言ってるんですか?」




目を丸くし、パチパチと瞬きをする。

まだ20代でいろいろと苦労が多そうな眼鏡の担任、大ちゃんは険しい表情をしている。





「牛丸はまだしも、宮田、お前古典の時に先生に楯突いたんだって?」

「え、」

「宮田、そんな奴だったか?先生は聞いた時びっくりしたぞ」

「……、」

「2人してやってくれたな。おかげで俺は疲労困憊だ。めちゃくちゃ怒られたんだ。帰りたい」

「……、」




大ちゃんが頭を抱えている。眼鏡越しに見える目が死んでいる。




古典のあの先生はやっぱり大ちゃんにチクったらしい。


大ちゃんは若くまだまだ新米で、ベテランの先生には頭が上がらない。だから、大ちゃんは古典のベテラン先生に反抗することはできない。



その流れで、あたしと牛丸君には処罰が与えられる。大ちゃんはあたしと牛丸君を擁護してくれなかった。


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