下田君に振り回される。【完】




ポタポタと涙が頬を伝って教室の床に落ちていく。瞬きをしなくても目から次々に涙が溢れ出して、拭っても拭っても零れていく。


喉の奥も、目の奥も熱くて、流れる涙も熱を持っていた。



涙が零れる度、胸が痛い。だけど、どれだけ泣いても痛みはとれない。





あーちゃんは何も言わなかった。ただあーちゃんはあたしを抱きしめて、ポンポンと背中を擦ってくれた。



言葉にするとそれがより現実味を帯びだして、さっきよりも何倍も胸が締め付けられる。下田君はもうあたしと関わりたくないらしくて、トモダチもやめたいらしい。



下田君はもしかしたらずっとそう思っていたのかもしれない。だけどあたしはそんなこと知らず、下田君にしつこく話しかけ続けて、その度に下田君はうんざりしていたのかもしれない。



だから言ってやろうと。関わるなとこの際言ってやろうと。
やっとであたしにそれを伝えることができた下田君は今とても清々しい気持ちでいるのかもしれない。




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