下田君に振り回される。【完】

▽4 /変わったのは







「…失礼しました、」



ピシャリ、と職員室のドアを閉める。無事にノートを古典のおばちゃん先生のところまで運ぶという任務を成し遂げることができた。



先生に「どうして宮田さんが持ってきたの」と聞かれることはなかった。でも、




『あら、ひどい顔してるわね』



50代の先生にそう言われて思わずあたしは自分の顔を触った。少しだけ小太りな先生の方が顔に張りがあるように見えて、なんだかショックを受けたのだ。




『…ちょっと疲れてまして』

『若いのに何言ってるの。夜更かししてるからいけないのよ』

『…、』




別に夜更かししてないです、と思いながらも『すいません』と謝ってその場から立ち去った。


職員室から出た後も、あたしは自分の顔を触ってみる。



「…、」



ひどい顔か…。



はあ、と溜め息をひとつ吐いてあたしはあーちゃんが待っている教室に戻るために足を進めた。




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