holic 下

母親とまた一緒に暮らすようになって2年経った年の暮れ。




正月で仕事が休みだという母と、母の仕事先の同僚数人とで、とある家を訪れた。



よくある一般的な普通のマンション。
けれどあたしの家よりは数倍も立派で綺麗なマンション。



「あらあら、いらっしゃい。よく来てくれたわね」


「恵子ママ、うちの娘の絢香です」



出迎えてくれたその女性は恵子ママと呼ばれていた。



リビングと思われる広い部屋に案内されると、少年2人がソファーに座っていた。


「絢香ちゃん、うちの息子たちを紹介するわね。……響、樹いらっしゃい」


「樹です。こっちは響」


「…………」


「年は絢香ちゃんの2つ上よ」




愛想よく笑う少年と、興味が無いのか一言も発せず目も合わさない少年。どう見たって兄弟には見えない、似ても似つかない両極端な二人。







これがあたしと響、そして樹の出会いだった。




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