香坂さん家の孫娘─上─【完】

*1*

「おーい!!!!シノー!!」


耳元で聞こえた大音量の声に思わず眉を寄せながらも、これ以上大声を出されては困るので渋々顔を上げる。


「あ、起きた」

「……」

「そ、そんな怖い顔しないでよ…。ごめんってば」


…普通に見ただけだけど。


私の前の席に勝手に座る彼女は、確か私の友人。


「…何」

「あのねあのね!!今日は朝から鳳凰(ホウオウ)の皆様が登校してきてたの!」

「誰」

「待って。それは鳳凰のこと?私のこと!?」

「…うるさ」

「ご、ごめんごめん…怒らないでってば」


…怒ってないけど。


「私の名前わかるよね!?!」

「ユキ。…で、鳳凰が何?」

「当たり当たり!!そう、鳳凰の皆様が登校してきたの!」

「…だから?」

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