香坂さん家の孫娘─上─【完】

*2*

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微かな水の音で目が覚めた。


…どうやらソファーの上で寝てしまっていたらしい。


時計を見れば夜の8時。

日を浴びたからか、あの鳳凰の一件のせいか、今日は疲れた。

多分後者だ。


「志乃起きたか。制服脱いで風呂入ってこい」


水の音が止んだと思ったら、上半身裸の銀髪の男が脱衣場から出てきた。


「志貴(シキ)。服」

「いや、志乃には言われたくねぇ」


上を着るように促したが、そう言われて押し黙った。

私も風呂上がりは面倒だからという理由で下着だけしか着なくて、志貴にTシャツを着るようにと言われていた。

今では妥協して志貴のお古のTシャツを着るようになったのだが。


「てかいつになったら、お兄ちゃんって呼ぶんだよ」

「だって志月も志乃って呼ぶし。今さら呼びづらい」

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