香坂さん家の孫娘─下─【完】

*7*

ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー

志月*Side


パーンッ!!


「おめでとーう!!」


突然聞こえた何かの破裂音と聞き慣れた皆の声。

それに加えて火薬の匂いがして、思わず眉を寄せた。


「…何。クラッカーとか。てかここ病院なんですけど」


冷静にそう突っ込めば、『許可は取ったぞ!!』と遊佐の声が聞こえて。


「志月、今日誕生日だよ」

「…あぁ、」


近付いてきた姉のその言葉に、忘れていたイベントを思い出す。


「誕生日、ね」

「…おめでとう」


こういうことに慣れていないのか、照れくさそうにそう言って視線をそらした氷雨は、その大きな手で俺の髪をぐしゃぐしゃにした。

0
  • しおりをはさむ
  • 404
  • 6390
/ 357ページ
このページを編集する