すみれの花言葉 ②

異変 /手術


潤也side

明日、蜜香ちゃんの心臓の手術をする

手術自体は簡単なものだが、念のため今日から3日間ほど彼女には入院してもらう

彼女が病院を苦手としていることはわかっているし、日帰り手術も可能な症例だが、念には念をいれて



「やぁ蜜香ちゃん。

待ってたよ」

桔梗に腕を絡ませてやって来た蜜香ちゃんに声をかけると、少し微笑んでくれた

幹部達もその後ろからやってくる

まだ朝方の病院は人の出入りも少なく、静かなためこの時間に来てもらった

まぁ今日から3連休だから外来は基本休み


けど・・・

「蜜香ちゃん、もしかして風邪?」

マスクをしてる・・・

もし風邪なら手術は・・・

「あ、風邪じゃ、ないんです」

「前病院の匂いでフラッシュバック起こしたんで念のためにつけてみました

気休め程度ですが・・・」

あぁなるほどね

顔の下半分をマスクで覆われていて、蜜香ちゃんの特徴的な瞳がより際立つな

「そっか

先に病室に行こうか

検査は午後からだから少し休もうね」

「ありがと、うござ、います」

「潤さん、蜜香の手術は潤さんがするんですよね?

麻酔もですか?」

歩きながら桔梗が聞いてくる

「いや、麻酔は専門の医師がいるんだ

俺はできないな」

蜜香ちゃんが不安そうな顔をしてる

「・・・麻酔かける時も俺、いてもいいですか?」

「もちろん。

俺も立ち会うしね」

「ありがとうございます

蜜香、頑張れるな?」

「うん!

麻酔の時桔梗の手に、ぎってても、い?」

「あぁ」

「私い、たくてぎゅーってし、ちゃうかもだよ?」

「こんな小さな手でいくら力をいれたって痛くなんかねぇから思いっきり握ってろよ」

「え〜?

ほん、とにぎゅーってす、るからね」

「望むところだ」


フフッ微笑ましい会話だね

麻酔・・・寝る注射は蜜香ちゃん特に嫌がっていたもんね

桔梗のおかげか、蜜香ちゃんもリラックスできてるみたいで良かったよ



以前蜜香ちゃんが使っていた病室に入る



「蜜香ちゃん、とりあえずベッドに腰掛けてくれるかな

バイタルだけ測らせてね」

体温、血中の酸素濃度、脈拍、血圧を測る


「やっぱりちょっと緊張してるかな?」

脈拍が高い

多分この子は病院にくると血圧が上がるタイプ

だから、前入院してた時もそうだったし、これくらいなら平常かな


「ちょ、とだけ」

「うん。そうだよね

じゃあ俺はそろそろ行くね

午後にまた迎えにくるから」

いくら知っている医師とはいえ、俺がいない方がいいだろう

嫌いな空間でも恋人といつもの仲間に囲まれて少しでも彼女がリラックスできるように、俺は病室をでた





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