サイドキック【完】

第三章 /act.11







「香弥ー!香弥ってば!」

「なーにー」

「んもう、何でそんなに無気力なの!?」




よく通る声でそう言葉を荒げる彼女に思わず苦笑を零してしまった。

元気だなあ、と言うか原因は私か。










「だってさー……」


確かに言った。

今夜は何の予定も無いし、遊べるとは言ったけれども。










「だからごめんってー…!香弥が来るのと来ないのじゃ、参加する人数全然違うんだもん!」

「………合コンなんて聞いてない」

「合コンじゃなくてサークルの飲み会だってば!」

「違いがいまいち良く分かんないんだけど」




私たちが腰を下ろしている向かい側には、参加する女子と同じ数の椅子が置かれていて。

奇しくも早々とこの場所に連れて来られた私は友人の内の一人である彼女と言葉を交わしていた。








まだ誰も居ないながらも安易にこの先を想像出来る椅子の配置に頭を抱えそうになる。

だってこれ、誰がどう見ても合コンに決まってるし。








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