年下上司と不埒な契約〜この恋は、期限付き〜

崖っぷち年上女×甘く毒突く年下男 /「早くあなたの口から好きだと言わせたい」





「東雲先輩、この前の企画書どうでしたー?」


朝から甲高い声で見積書を作成する私に近づいてきたのは、相変わらずのモテカワファッションに、バッチリメイクの寧々ちゃん。昨日私のことを散々言っていたとは思えない笑顔で近づいてくる。

そしてなぜか主任ポストから外れた私を“先輩”と呼ぶようになった。


「健康展でしょ?いいアイデアだと思う」


まぁだけど私も大人で年上だ。そんなこといちいち気にしていたら仕事にならない。だから変わらぬ態度でパソコンから目を外し彼女に体を向けた。


「本当ですか!ありがとうございます!」

「一つアドバイスだけど、地域の人を呼んだりしたらもっと盛り上がるんじゃないかな。最近はそういった交流の場も少ないし、お年寄りとかは喜ぶかも。うちの製品の宣伝にもなるしね」

「さすが先輩!わかりました!じゃあ企画書返してください」


にこにこと屈託のない笑顔で手を差し出す寧々ちゃん。一瞬ぼんやりとしていると、だって、と寧々ちゃんが言った。

「今の東雲先輩じゃ上に通せないじゃないですか。樋山主任に見せてきます」


あぁ……。確かにごもっとも。私が持っていてもこんなのただの紙くず。もう今の私にはなんの権限もないのだから。


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