君と明日を駆ける

6.Advance




有川の言葉通り、私には一歩一歩向き合う必要がある問題がある。


「栞奈」


6人で机を囲み、スマホの動画を見て笑っている栞奈に思い切って声をかける。

気まずくなってからは初めてで、拒絶されるんじゃないかと思うとやっぱり緊張してしまう。

案の定、栞奈は一瞬こっちを向いたものの私だと気付いた瞬間、何も言わず再びスマホに目を向けてしまった。他の友達も怪訝そうな顔をしている。

一度失った信用を取り戻すのは簡単じゃないんだと痛感する。だけど諦めるわけにはいかなくて再び声をかけた。


「栞奈、話したいことがあるの。ちょっと外出られない?」


それでも変わらず無反応。みんなできゃっきゃとまるで私の存在が見ていないかのように盛り上がっている。



0
  • しおりをはさむ
  • 39
  • 11093
/ 213ページ
このページを編集する