君に贈る恋のうた。【完】

「7th_song」 /杏璃side





産婦人科には何度か通っていて、大学の付き合いには全く行かなくなったし、バイトは一つに減らした。


蘭子さんが見付けてきてくれた部屋は1DKとあたしには広すぎる部屋だったけど、顔が広い蘭子さんのおかげで大分安く済むらしい。


ゆづがいなくなってから無理矢理バイトを詰め込んでいたため貯金には少しだけ余裕があったからたすかったけれど、やっぱり引っ越しにはお金がかかる。



もともと物欲がないあたしの私物のほとんどがゆづから貰ったもので自分の物だけまとめても、ダンボール5個分程度にしかならなかった。



スッキリとした部屋を見てもベッドやクローゼットの中はどれもゆづとの思い出があって、少し悲しくなった。




2日後、このマンションを出る。あたしはゆづから離れるんだ。



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