プラスチックエリア【完】(オリジナルバージョン)

 翌日も青野くんは言われたい放題だった。


でも、いつものように聞こえているのに聞いてないふりをして黙々と作業をしていた。



キスの事……どう思ってるんだろう。


と、思いながら小さなため息をつくと青野くんは私を見上げた。


そして青野くんの言う秘策とは、なんだろうか?

急にキレてみたりとかするのかな……そんなタイプじゃないか。と、失笑する。


おやつの買い出しに立ち上がりながら青野くんのシャツをクイクイと引っ張る。
青野くんのシャツから洗剤や柔軟剤とも違う、いい香りがした。

その甘いような香りに胸がキュウキュウする。


「青野くん、行こう」

「……うん」


坂道の下にあるスーパーは時間帯のせいか買い物客で賑わっていた。



注文メモをみながらカートのカゴに入れてると青野くんは、すっとカートを押してくれる。

何気ない心遣いが本当に出来る子だと思う。

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