プラスチックエリア【完】(オリジナルバージョン)

HAPPY SKY 1 /Sakura12

臣くんの大きな手が私の冷たい手を包み込む。

人の手は、こんなにも優しくてこんなにもあたたかいのだと改めて知る。

 離したくないけれど、手をこんな風に繋いでいいかとたずねると彼はフワリと笑って首をかしげる。


「あはは! いいに決まってるじゃん」


 嬉しくて心臓がトクトクと鳴るのを誤魔化すようにしっかりと手を重ねて指を絡ませた。


あったかくて、優しい手。


繋がる指先に、こんな風にゆっくりとした時間が久しぶりに流れていることを感じる。


「オレになんか隠してる?」


大きな体を屈めて私の顔を覗き込む。


「隠して……ないよ」

ああ、バレてるなぁと諦めて口を開く。

ポワンとしてるようだけど、周りをしっかりちゃんと見ている……私のことをちゃんと見てくれている。

臣くんには嘘はつけないなと思いながら白状すると優しく笑った。

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