プラスチックエリア【完】(オリジナルバージョン)

HAPPY SKY 2 /omi 7

桜はモジモジとしてオレを見上げると言った。


「ねえねえ。クリスマスパーティーの後って事は、そのままの格好で行くような所?」

「あ。そうだね。ちょっといいお店とかだと思う……ジンちゃんがお店予約とかしてくれてると思う……オレ、ごめん、そういうオシャレなお店とかさ、知らなくて」

「そんな! 全然いいの。そう言う事じゃなくてね。パーティーの服すごく悩んでて」

「そっか、もう買ったの?」

「まだなの。欲しいのが2つあって悩んでるところ」


オレはニコニコとしながら桜を覗き込む。


「きっと……何着てもかわいいと思うよ」

「また! そんなこと言って!」

「だってホントだもん」

「……何着ても似合うのは臣くんだよ、背も高いし男前だし」


 桜はそう言いながら、マフラーで口元を隠すとテレたように俯いて微笑んだ。

その仕草が可愛らしくてぎゅっとしたくなる。


「そんな事ないよ!」

「そんなことあるよぉ! もう、そろそろ自覚して? 臣くん、ホントにかっこいい……ってか、男前だから」

「……」

「雑誌とかでも『バーチャル系美男子』とか書かれてたでしょ。日本が誇る美男子ベスト30にも入ってたじゃん!」

「え! 見たの?」

「あっちこっちから情報が入るので……ユーマさん1
8位で、臣くん7位ってやばいからね!」


オレは少しだけ恥ずかしくなった。


「……うん、でも7位とか微妙だからね」

「さっちゃんたちと言ってたけれどさ、1位の人とか絶対事務所の力だって! 臣くんのほうが美人だもん」

「あはは」

「あ、わかった!」


桜はきゅっと強い瞳でオレを見た。


「私もだけど、臣くんもホントに自分の事になるとダメだよね」

「……」

「お互いに自信ってか、ポリシー? 持たなきゃね」

「ポリシー?」

「そそ、自分の聞きたい音楽聞くみたいに。服も髪型も、色んなもの『いーじゃん、好きなんだもん』って言えるように」

「ははっ! うん」

オレのパンクな彼女はかっこいい。

オレなんかより何倍も男前かも知れない。そう思いながら、腰を屈めて頬に軽くキスをした。

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