プラスチックエリア【完】(オリジナルバージョン)

スチームパンク調のミニドレスは、何度も見に行って買った。

ここの所、2人で聞いていた曲がスチームパンク系だったから、そのせいかもしれない。

でもこのドレスはほぼヒトメボレだったのだ。

3回目でやっと試着をして、5回目の今日で買った。


「クリスマスパーティー以外で着れるところあるかな?」

「青野……じゃなくて、シアン見に行く時着ればいいのよ」

「あ。なるほど」

 さっちゃんの言う通りだ、前にテレビ局の生ライブを見に行った時もスチームパンクからゴスロリ、パンク、メタルっぽい人もいたしスーツ系、制服の人と色んな人種がいたのだ。

ライブの時なら、これを着てても浮かないだろう。

 さっちゃんもライブに着て行けるようにと、マーメードラインのスカートにボンテージビスチェのドレスを買っていた。

「桜はさ、それに編み上げのブーツ履きなよ。オサレだよ」

「うん、そうだね」


嬉しくて紙袋の中を何度も覗いた。

「あ。そうだ、新しい口紅欲しいんだ」

「口紅かあ……私も買おうかな」

駅ビルの輸入税活雑貨を置いているお店は、プチプラコスメの種類も豊富で私たちの他にもたくさん女子高生がいた。

「あった、あった」

さっちゃんはクリスマスのノベルティのポーチが付いた口紅とマスカラとアイラインのセットを手に取った。

「かわいいね」

「でしょ? 桜も買えば?」

値段も手ごろの割にこの3点セットはお得だった。


「赤い口紅……似合うかな」

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