プラスチックエリア【完】(オリジナルバージョン)

Cloudy sky 2 /omi 15

 翌日、事務所に行くとみんなに婚姻届けを見せた。


「俺、本物見たの初めてだよ、こんな形で見るのは不本意だけどな」

「うわお……これですか……ほぉ」

「ほんとに紙切れ1枚ってヤツだな」


ジンちゃんとアニがマジマジと見た。

「その紙切れ1枚の重さを解らないと、こういうことができるのかもね? やるね、お嬢さん。婚姻届けとは新手の過激派だなあ」


ユーマくんはそう言いながらノートパソコンを叩いた。

するとまっさんがコピー資料をくばりながら言った。


「調べてもらったけど、ファンクラブには入ってないみたいだね」

「そうか」

「なんか、おやじさんが厳しくてこの前初めてなんだって聞いたよ、ライブ来たの。だからなのかな、余計に燃え上がってるんじゃないのかな?」

「なるほどな」

そんな事を言っているとユーマくんがこの前繋いだSNSを見て言った。

「わお! やっぱり、ヤバいね、この子……キてる」

「キてるって」

「臣だけじゃないね。他にも……舞台俳優の大和だろ。ダンサーのBBだろ。アイドルの隼人……ほかにも、色んな芸能人と付き合ってるとか付き合ってたとかふいてるね」

「マジか」

「アンチとか荒らしとかあるみたいだけど……そういうのはブロックしまくってるのかな? それとも、妄想で固めた世界である意味二次元作家みたいな扱いなのか」

アニは大きなため息をついた。

「綾乃がオヤジさんにちょっと言ってくれたから、直に落ち着くとは思うけどな」

ユーマくんが目を皿のようにしてモニターに食いついた。

「キタよ。シアンくん」

「何?」

「シアンくんから告白されて、付き合っていましたがパパとママに大反対されてやむなく別れることに、シアンくんごめんね。わたしのようなお嬢は策略結婚をするのが運命なのです。プリンセスはつらいよでありました……だって」

「プリンセス? プリン食いすぎみたいな顔してなにいってんだよ」

「あはは、ジンちゃんひどいなぁ」

ジンちゃんはシシシと笑った。

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