プラスチックエリア【完】(オリジナルバージョン)

lovers' Sky2 /2years later 臣1

 チャイムを押すと、長袖のTシャツにチェックの台形スカート、耳には揺れるピアス。というパンクちゃんファッションに、愛ちゃんがプレゼントしてくれたレースひらひらの若奥様エプロンをつけた桜が迎えてくれた。


「ただいま」

「おかえりなさい! 寒かったでしょ?」


 軽く抱きしめてキスをする。


『いってきます』と『ただいま』のキスは一緒に住んでから欠かしたした事のない挨拶だった。


 お兄さんに、一緒に住むなら結婚をしろと言われて入籍をした。

 軽率だと陰で言う人もいたし、すぐに離婚するなんて言う人もいた。


 でも、あの日から日比野桜が、青野桜になった。

二十歳になったら結婚式をしようと約束をしていて、もう少しで結婚式だった。


「うん、寒かったよ……雪とか降るかも」

「ええ? あ、天気予報でそんな事言ってたかも」

「マジで? ……ね、桜」

「うん?」

「髪、切ったの?」


 結婚式の為に夏前からなんとなく髪を伸ばしていた。

 式が終わったらバッサリ切ってやるんだといいながら頑張っていたけど、うっとおしさに負けたのかな、と思いながら顔を覗き込んで露になった耳朶にキスをした。

さっぱりと短くなった襟足に噛みつくと「きゃ」っと小さな声をあげた。


ああ。かわいい。




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