プラスチックエリア【完】(オリジナルバージョン)

ユーマくんは何だか嬉しそうに言った。

「例えばね、誰かの葬儀でロックが流れたとする。最高にかっこいいやつね……でも、それを聞いても『やべえ、かっこええ』ってならないだろ?」

「……そう、だね」

「逆に誰かの結婚式で同じ曲を聞いたら? 『お、なんだこれ、かっこええの使ってるじゃん』ってなるだろ?」

「あ、そうかも」

「空気ってのは意識を伝導させるんだ。音は空気を纏うからね、臣くんの意識を伝導してるんだろうね」

「……?」

「? どした?」

「んー難しくてわかんないけど、すごいね! えへっ」

ユーマくんは3秒ほどフリーズしてグググっと肩を揺らしてアハハっと笑った。

「臣くんはかわいいなぁ」

ユーマくんに頭を撫でられているとジンちゃんが寝癖マックスで起きてきた。

「臣は犬とか猫とかと同じだからな」

「ひどよ! そんなことないもん!」


いつのまにか起きてきたアニとまっさんが入ってきて、桜のうちのパンを広げた。

「やったね、桜ちゃんパン」

「ははは! 桜ちゃんパンって何かのキャラクターみたいだな」

焼きたてのパンを食べながらみんなニコニコしていた。

ホカホカでフワフワでモチモチは、みんなニコニコしてしまうんだと思いながら食べた。

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