純情ロマンチックヒーロー【完】 

4恋は素敵なもの /1

 この所、心ちゃんからのお手紙がなくて少しさみしい。

文化祭の準備期間に入って、定時制の人たちは特別活動室や視聴覚室何かで授業をやっている事も多いと聞いた。

昨日も教室異動があったことを事務室前の掲示板で知った。


最近は毎朝、教室に向かう前にこの掲示板を見るのが日課になってしまった。

心ちゃんが男の子なら、本当に恋だ。


でも……私は紺野くんに恋をしちゃってるわけで、こういう場合はどうなるんだろうか? 

浮気者? ということになるんだろうか?

と、考えながら荷物をカバンに押し込む。



「さて……帰ろうかな……ん?」


教室を出ようとすると紺野くんからメールが入っていた。


「……ふふ」

紺野くんからのメールはいつも敬語で、ぎこちないのに優しくてかわいい。

マキちゃんが部活に行く準備をしながら私に突っ込む。


「何ニヤニヤしてんのよー」

「……に、ニヤニヤしてた?」

「してた。超してた」

「マジでか」


頬を押さえて首をふる。

頬が熱くて、私はいったいどんな顔をしていたのだろうかと恥ずかしくなってきた。




「うふふ。ね。もしかして……紺野くん?」

「うん」

「ああ、もう! 付き合ってるみたいなのに。もどかしいな!」

「あはは!」

「で? なんだって? デートのお誘い?」

マキちゃんはワクワクした表情で言った。




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