好きと言って、キスをして。

終わりの足音 /越えられない壁


会社帰り。


駅前の本屋さんに立ち寄るここ数日。


『大好きな彼の誕生日プレゼント』

と、特集されたページ。

「英二さんの好きなものって、なんだろう」

6月20日は、英二さんの誕生日。

今までは用意できなかったプレゼント。

ただのバイトの私からプレゼントなんて、受け取ってくれないと思ったから。

でも今なら、
渡しても何の不自然もない。

英二さんの喜ぶものにしたいけど。

こんなに長くそばにいても、
彼の好みは謎めいてる。

これといってこだわりがないのかもしれない。

ああ、それに。
奥さんに見られても大丈夫なように、
無難なものを選ばなきゃ。

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