好きと言って、キスをして。

bitter sweet /甘美な夢


「やめだやめだ!こんなの、伊織ちゃんと先輩のいちゃいちゃ見せられてるだけじゃん!解散しよ!」


南さんが騒いでいる。

でもそんなのお構いなしって顔して、
英二さんは果てしなく自由だ。

「南、俺と伊織が仲いいからって僻むなよ」
「ちょ、英二さんっ・・」

英二さんは私の膝に頭を乗せた。

「んー?」
「………恥ずかしいよ」

「いいから。ちょっとこうしてようぜ」
「っ…」

英二さんは起き上がることなく、私の顎に手を伸ばし、優しく撫でた。

「いいなぁ、ラブラブかよ〜」
「代わって先輩」
「無理」

………酔っ払い。

拒まない私もどうかと思う。

こんな距離に、英二さんがいてくれる。

幸せすぎて、眩暈がしそう。

「伊織〜?俺眠くなった」
「……じゃあもう帰ろうよ。明日仕事でしょ?」

時計の針は12時を過ぎようとしている。

魔法が、解ける時間だ。

「……解散すっか〜」

のろのろと起き上がる英二さん。

みんなもだんだん飽き始めていたのか、
すぐに立ち上がって帰り支度をした。

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