渦―UZU― Ⅰ【完】

第2章 /⑤

お風呂上がり、凪さんに呼ばれた。


「あかり、ここに座れ。」


自分の横をポンポンと叩く。


「うん・・?」


私が座ると同時に、呼んだ側の凪さんは立ち上がりドアの向こうへ消えた。


「え?なに・・?」


消えたと思った凪さんは、ドライヤー片手に戻ってきた。


「まだ濡れてる。ちゃんと乾かしたのか?」


言いつつスイッチをONにする。


送られる温風。


髪を梳くように差し入れられる凪さんの指。


背中に感じる、凪さんの気配。

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