修羅の獄界 転生篇

第二章 異なる世界 /見定めた…これが私の敵!!

「土田御前様、おいでになられました」


縁側に控えている者が座敷にいる私と信盛に伝えた。


「若様、記憶の件は内密にいたしておりますので」


「わかってるって」


信盛にウインクすると背筋を伸ばして相手が現れるのを待つ。


初対面か。


さあて、どんな奴かな?私を嫌いな父親とかいうのは。


衣を擦る音が襖のむこうから聞こえてきた。


スっと襖が開き、馬廻が深々と頭を下げる。



座敷の一番奥、上座に座る私の真正面に黒い服に白い頭巾を被った、尼さんのような姿をした堂々たる男が現れた。


亡き母、信秀の菩提を弔うために僧籍に入ったと聞いていたがどうして、私が抱く坊さんのイメージからは程遠いい圧迫感を受ける。



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