修羅の獄界 転生篇

第三章 理想のため /帰蝶と十人の女たち……

「痛っ…」


「もうしわけございません。沁みましたか?」


「ああ、大丈夫。続けて」


夜の襲撃を撃退した後、那古野城では朝まで警戒を続けていたが、私はいつの間にか眠気に負けてしまった。


目を覚ましたのは日が昇って大分経ってから。


見ると爆風でやられた擦り傷やらがあちこちにあり、帰蝶に手当てしてもらってる。


「お話を聞きましたよ。敵が大門に表れたら真っ先に走り出したとか」


「ちょっと興奮してね……」


昨日の刺客の姿がまだまぶたに焼き付いている。
恐ろしい手練れだった。


あの男一人にどれだけの味方が犠牲になったことか。


しかも逃げたとはいえ、私が知る限り刺客は傷一つなかった。



「興味があったんですか?自分を殺しに来る相手がどんなものか」



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