修羅の獄界 転生篇

「おい。あれは?」


一人が指さした方向にほのかな灯が見える。


誰かが焚火をしているのだ。


疲労困憊していた二人だが、疲れ切った顔に悪辣な笑みが浮かんだ。



「どうする?いただくか?」


「誰かは知らないが、こんな山中にいるのは襲ってくれということさね」


もしも相手が複数で武装していたなら低姿勢で水くらいは分けてもらおう。


だが相手が一人、ないし非武装なら隠し持っていた短刀で殺してしまおう。


二人は即座に方針を決めると、息を殺して灯のほうへ近付いて行った。


「ありゃっ!これは!」


焚火の周りには誰もいない。


ただ串に通した川魚が二匹焙られている。


二人の腹が鳴った。



0
  • しおりをはさむ
  • 220
  • 66
/ 316ページ
このページを編集する