無気力女とワンコ総長





店員さんが「お待たせ致しました~」と、私の目の前に苺のタルトとミルクティーを置く。
金髪さんの所にコーヒーを置いて、店員さんが離れた。

うわー、美味しそう。早く食べたい…と思いつつチラッと金髪さんを見ると、クスッと笑われた。



「気にしないで早く食べなよ」

「じゃぁ…いただきます」



フォークを手に取りケーキの側面を覆っているフィルムを
フォークで器用に巻きながら剥がす。

剥がし終えたフィルムをお皿の端に置いて、苺のタルトをフォークで一口サイズに切り、口の中へ運んだ。

お、美味しい…。今まで食べた苺のタルトで一番美味しい!

表情筋の硬い私の顔が綻んでるのが自分でも分かる。
甘いもの食べてる時と、動物とじゃれてる時だけは表情筋が柔らかくなるんだよね。


もう一口!と、口へ運ぼうとしたら視線を感じたので視線を前に移した。
え…穴が開きそうなほど見られてる。

私何かした?いや、してないよね。



「…あの、食べづらいんですけど」

「ねぇ、名前教えて」

「は?」

「いいから、名前」

「…は、早川 莉子(ハヤカワ リコ)…ですけど」




凄い気迫に押されて名前を言うと、金髪さんがいきなり立ち上がった。

え。なにごと?




「俺、一之瀬悠」

「はぁ……」



何で今このタイミングで自己紹介?
いや、まぁいいけど…



「……ん?」


ちょっと待った。

一之瀬悠?どこかで聞いたことあるような…気が…って…、
一之瀬悠って…不良チームの総長の…?

ビックリして目を見開く。
そんな私を無視するかのように目の前にいる男は微笑んだ。


「俺の彼女(モン)になって」



…え?







to be continued…

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