無気力女とワンコ総長



「…は?今なんて言ったの?」

「聞こえなかった?俺と別れてって言ったの」



は?何で?昨日普通に教室で別れたよね?
私何かした?…いや、してない。

登校したらいつも通り校門前で待ち伏せしてた
悠に裏庭に連れてこられて
開口一番に「俺と別れて」って言われたんだから。



「それだけだから。俺急いでるしもう行くわ」

「っ、待って…!」


悠の腕を掴もうとしたら避けられてしまった。


「…二週間ぐらいだったけど、一緒に入れて楽しかった。付き纏ってごめんね。もうしないから。…じゃぁね」


こっちも見ずにそれだけ言うと私を置いて
悠の姿が消える。


何、それ…。
勝手だよ。いきなり現れて俺のもんになってって言ってきたり
私の中に入ってきたり。


「私の気持ち、何ひとつ伝えてないのに…」


…ダメださすがに辛い。
今日は帰ろうかな。

なんて思いながら立ち竦んでいたら


「おい、あんた立花莉子だよな?」と
背後からフルネームで呼ばれた。


振り向くと…派手な髪色の不良が立っている。
うわ…関わりたくない。今は特に。

無視して通り過ぎようかとも考えたが
見たことがあるような気がして顔を顰めた。

誰だっけ…?

考えている私を他所に
目の前の人が私に声をかける。


「ちょっとついてこい」

「え、嫌ですけど」


普通に考えていきなり声かけられて
要件も言わずホイホイついて行かない。

っていうか朝からフラれて落ち込んでるし
帰ろうかなって思ってるし。

聞かなかったことにしようと
校門へ向かおうとしたら、腕を掴まれた。


「ちょ、何するんですか!」

「悠のことで話がある」

0
  • しおりをはさむ
  • 558
  • 8244
/ 325ページ
このページを編集する