君が想うより、ずっと ⑴【 編集中です】



身体を起こそうとして、椅子が倒されていることに気がつく。私が寝ていることに気がついた傑が倒してくれたんだろう。スーツの上着までかけてくれている。
椅子を起こすと、車のフロントガラスから見える景色に目を見開いた。

「…綺麗」
「気に入った?」
「うん、すごい」

違う世界を見ているみたいだ。
例えるなら、アンダーグラウンド。いくつもの灯りが輝いて、水面に映っていて幻想的だ。

「工場夜景って言うんだ」
「工場…すごいな、こんなに綺麗なのか」

食い入るように見ている私の隣で、傑がクスッと笑った。
振り向くと、ハンドルに腕を乗せてこちらを見ている。

「体調、少しは良くなったか?」
「…あ、…うん」
「なら良かった」

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