君が想うより、ずっと ⑴【 編集中です】




「……っ、あった」

目当てのものを探し出してリビングのテーブルの上に置く。テーブルの上に置いてあるトレーからペンを取った。

キュッ、キュ、とペンを走らせると音が鳴る。
その音がやけに部屋に響く。

「……っ、やっぱりな…」

ペンのキャップをしめると、朋希と伊月が俺の背後から覗き込む。

「これっ、…あの写真の男とそっくりじゃない!」
「…まさか…!」
「あぁ、おそらく零を連れ去ったのは津田琢磨。零につけているSPだ」

探していたのは、七条の契約しているSPの情報が全て載っている資料。そこには写真も添えられている。
その写真を見つけ出して、黒いペンで髪の毛を書き足した。

「普段髪の毛オールバックにしてるから、気がつかなかった」
「今すぐSPに連絡しなくちゃ!いや、警察の方がいい!?」
「いや、下手に刺激しない方がいいだろう。……傑はどう思う?」
「警察は最終手段として取っておく」

…それにしても、こいつが零を連れ去る理由がわからねぇ。何のために零を連れ去った?

こいつは大学卒業してからずっと七条家の護衛関連の仕事に着いていたはずだ。もちろん零がくるよりもずっと前から。
零の護衛をつけたのもたまたまだ。
零に沢山つけていたSPの中から1人を選んだ。理由はただ、俺と年齢が近いことと護衛経験も豊富だったからだ。


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