桜の先に

第1章 空の色は /木の根






降りつづく雨を部屋の窓から見て、小さくため息をついた。




「…ひまだ……。」



朝の10時、いつもなら丘にいる時間帯だけど、ベットの上で転がっていた。



5月は雨の中、丘へ行っていたけれど、6月に入って行くのをやめた。



「ショウ……大丈夫かな…。」



考えるのは、いつだってショウのことばかり。



会えない日がこんなに続くだけで、寂しくて、胸が苦しくなる。



電気をつけない部屋で1人、ぼーっとしていると。




————ピンポーン…




普段鳴ることなんてない、古びたアパートのチャイムが鳴らされた。



「…誰。」



その間にも、鳴り続けるチャイム。



無視していると音が止んで、そのままにしていたら、




————ドンドン!




今度はドアを叩かれ、何かの叫び声も聞こえた。



「っうるさい!」



ただでさえボロくて、声も音も響きやすいのに!



近所迷惑な行為にいらつきながら扉を開けると。



「……は?」


「あー!! お前いるじゃん!」


「おひさー桜!」


「ほんとぉ、久しぶりぃ〜♪」


「元気そうだな。」




リク、舞、凛子、純の4人組が現れて、静かに扉を閉めた。




「はぁああぁ!? なんで閉めるんだよ!?」


「桜〜!?」


「えぇぇ〜!? それはないよぉ!?」


「…照れてるんだな。」






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